平成二十八年大相撲一月場所・十二日目感想。
・外は寒くても国技館の中は熱く、満員御礼!!「生で観たくても見られない」って状況が続くようなら、増築・改築でもしてみたらどうだろう?って思います。本場所観に行きたいんだよなぁ…そんな、初場所!!
・今場所が初入幕の正代。今日勝って、初入幕にして勝ち越し!しかも勝った相手が実力者の高安だってんだからコレは見上げたもんです。高安もまずは二桁勝利を…って思って固くなったのかなぁ…とはいえ、正代お見事!!
・新鋭が若い力を見せ付けるなら、ベテランも黙っちゃいないとばかりに豪風が隠岐の海を押し出して九勝目!隠岐の海も一時は優勝争いに名を連ねていただけに、終盤に掛けての連敗は残念。豪風は一つでも白星を積み上げて上位復帰を狙いたい所。
・平幕上位と小結・関脇陣との入れ替え戦的な取組も熾烈を極めています。左足の負傷で「もはやこれまでか…」と思われながらも土俵に登り続ける東小結の勢。巨漢碧山を相手に「厳しいだろ…」っていう下馬評を覆す寄り切りで四勝目!!西小結の栃ノ心は松鳳山にもろ差しになられながらも肩越しの左上手で怪力に物を言わせ上手投げ!!上に立ち向かう力は今一つでも現状維持への執念は大したものかも。関脇の「上」を目指す嘉風は幕内最年長の安美錦の叩きの波状攻撃について行けず六勝六敗。立ち合い変化でもなんと言われようが勝ちに拘り続ける安美錦の姿勢は横綱白鵬と通ずる物があるかもしれませんね。違いは怪我の多さくらいでしょうか。
・終盤戦となると、大関-横綱戦も組まれますね。
・今場所こそ、主役になる筈だった大関稀勢の里。魁聖の挑戦を退けてやっと勝ち越しにリーチを掛けました。誰よりも現状に満足していない大関は、一体何を思う。
・昨日「まさか」の黒星を喫した横綱白鵬。先場所の終盤三連敗という「不安視」も周りから投げ掛けられてました。今日の結果は…大関豪栄道に立ち合い押し込まれながらも、突き落としで十一勝目。端的に「力の衰え」から昨日の負けでリズムが狂った、とも言えるでしょう。でも、本人的には「昨日の負けは昨日の負け」って事で、豪栄道相手なら「諸手で行ってみよう」って思ったら意外と押し込まれたけど気付いたら相手が倒れてたって感じじゃないかなーって思います。豪栄道が大関に相応しいならあのまま押し込んで「白鵬まさかの連敗」だったんですけどね。個人的には格闘ゲームで「レバー手放しで押し込まれた所で投技出したら相手が転んだ」くらいにしか見えませんでした。白鵬が豪栄道を舐め過ぎで、豪栄道も舐められっぱなしってトコでしょうか。
・横綱日馬富士と大関琴奨菊の一番。全ての歯車が噛み合った琴奨菊が三横綱を…撃破!!日馬富士ファンとしてはとても悔しい結果でした。なんで頭で当たって喉輪に行かなかったかなー。三横綱撃破については、鶴竜撃破からそのまま「悪いリズム」が伝染してしまった印象です。崩れる事の無かったモンゴル人横綱の牙城ですが、「たまたま」崩れる事もある。それが今場所で、それをやり遂げたのが稀勢の里でも豪栄道でもなく、琴奨菊だった。「十年ぶりの日本出身力士の優勝」が期待されますが、有り得ないと思われたモンゴル人三横綱の三連敗が十年に一度とも言えるこのタイミングで訪れるとは…日馬富士ファンとしては一言「悔しい」。それだけです。後は逆転優勝へ向けて二敗のままで走れ!日馬富士!!
・「大一番」が結びの一番になり、結びの一番の横綱鶴竜-関脇栃煌山戦がすっかり静かな一番になりました。鶴竜が意地を見せ、栃煌山が不甲斐無い負け方で負け越しにリーチ、という結果に。栃煌山の不安定さが逆に不気味に思えますね。
・明日の琴奨菊の相手は豊ノ島。共に小学校から知る仲で、初対戦は中学一年。初土俵も二千二年初場所の同期生。「ドラマになるかも」と報道陣へ語ったライバルとの一番でも、琴奨菊は事も無げに連勝を積み重ねられるか。
・明日も、大相撲に期待!!
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